京都市が「たばこを買うなら京都市内で」呼掛け事業を京都たばこ商業協同組合に委託(毎年163~177万円)

京都市行財政局市税事務所納税室納税推進担当が、市たばこ税増収を目的とし、広報物品の製作・配布を京都たばこ商業協同組合に毎年事業委託している。委託料は約177万円(平成26年度~平成30年度)、約163万円(令和元年度)。

広報物品とは「たばこの価格には市たばこ税が含まれています。たばこは京都市内で買いましょう」などと印刷されたライターのこと。これを42,000個(平成26年度)~35,000個(令和元年度)製作し、組合に加入する小売店でタバコ購入者に配布する。

このような事業委託はすぐにでも止めるべきだ。タバコの負の経済効果はタバコ税収入を上回ることが知られている。市たばこ税が入ったところで喫煙を原因とする疾病の治療に費やされる超過医療費等で財政はマイナスとなる:

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たばこの社会全体に与える損失は4.3兆円にものぼる
出典: 喫煙と健康 厚生労働省喫煙の健康影響に関する検討会報告書(平成28年8月)の概要を知りたい人のために:[国立がん研究センター がん登録・統計]


タバコ規制枠組条約(FCTC)第13条(たばこの広告、販売促進、および後援)は、このようなライターの配布はタバコの販促であるとして禁止すべきとしている。

第13条実施のためのガイドラインで例示される「条約第13条の禁止に該当する広告、販売促進、後援の形態」には

たばこ製品を購入すると、ギフトまたは割引製品を提供すること(キーホルダー、T シャツ、野球帽、ライターなど)。

が含まれる。

出典: https://www.ncc.go.jp/jp/cis/divisions/tobacco_policy/project/fctc/GL_article13.pdf

年度毎の比較

京都市に情報公開請求し開示された文書をもとに、
委託業務等名、委託料、ライターの製作数、組合小売店数(12月1日時点)を年度毎に比較する。

年度 委託業務等名 委託料(円) 製作数 売店
H26 市たばこ税増収事業 1,776,600 42,000 704
H27 市たばこ税増収事業 1,775,300 41,000 650
H28 市たばこ税増収事業 1,776,000 40,000 600
H29 市たばこ税増収事業 1,773,550 39,500 550
H30 市たばこ税増収のための広報事業 1,774,500 39,000 533
R1 「たばこを買うなら京都市内で」呼掛け事業 1,627,500 35,000 491

平成26年度から30年度にかけての委託料は約177万円。ライターの製作数は単価の上昇に伴い毎年減少していた。

令和元年度は委託料が約163万円とそれまでより1割弱減らされた。


組合に加盟する小売店数(12月1日時点)は毎年減少している。
この調子で線形に減少すれば、令和13年度には0になると予想される:

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売店数の推移予想

令和元年度「たばこを買うなら京都市内で」呼掛け事業

開示文書を示す。

委託契約書:

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委託契約書(令和元年度)

裏面の条項及び特記事項:

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裏面の条項及び特記事項(令和元年度)

業務仕様書:

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業務仕様書(令和元年度)

報告書:

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報告書(令和元年度) 1/2
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報告書(令和元年度) 2/2

平成30年度 市たばこ税増収のための広報事業

開示文書を示す。委託契約書の裏面の条項及び特記事項は割愛する。

委託契約書:

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委託契約書(平成30年度)

業務仕様書:

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業務仕様書(平成30年度)

報告書:

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報告書(平成30年度) 1/2
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報告書(平成30年度) 2/2

平成29年度 市たばこ税増収事業

開示文書を示す。委託契約書の裏面の条項及び特記事項は割愛する。

委託契約書:

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委託契約書(平成29年度)

業務仕様書:

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業務仕様書(平成29年度)

報告書:

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報告書(平成29年度) 1/2
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報告書(平成29年度) 2/2

平成28年度 市たばこ税増収事業

開示文書を示す。委託契約書の裏面の条項及び特記事項また関連する覚書は割愛する。

委託契約書:

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委託契約書(平成28年度)
業務仕様書:
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業務仕様書(平成28年度)
報告書:
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報告書(平成28年度) 1/2

平成27年度 市たばこ税増収事業

開示文書を示す。委託契約書の裏面の条項及び特記事項は割愛する。

委託契約書:

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委託契約書(平成27年度)

業務仕様書:

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業務仕様書(平成27年度)

報告書:

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報告書(平成27年度) 1/2

平成26年度 市たばこ税増収事業

開示文書を示す。委託契約書の裏面の条項及び特記事項は割愛する。

委託契約書:

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委託契約書(平成26年度)

業務仕様書:

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業務仕様書(平成26年度)

報告書:

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報告書(平成26年度) 1/2

京都府峰山総合庁舎がテニスコートに特定屋外喫煙場所を設置(2019年7月1日)

京都府峰山総合庁舎(京丹後市峰山町丹波855)が2019年7月1日より改正健康増進法の一部施行に伴いテニスコートに特定屋外喫煙場所を設置した。

3ヶ所あった喫煙場所が2015年12月31日に2ヶ所に削減され、2017年には1ヶ所だけとなっていた。これが健康増進法の改正に伴いテニスコートへと移設された。

テニスコートは遅くとも2016年の時点で整備のため使用中止とされ、長らく使用されてこなかったようだが、職員の中には本来の運動目的の施設としての活用を望む声があるようだ。健康増進のためのスポーツの場が、致死的有害性を備えるタバコを消費する場として濫用されている。


京都府の総合庁舎は福知山と舞鶴総合庁舎だけが敷地内禁煙となった。

峰山の他にも宇治、乙訓、田辺、木津、園部、亀岡、綾部、宮津の6ヶ所の総合庁舎は喫煙場所が残された。

府庁(京都市)にも喫煙場所が3ヶ所ある。京都府は「受動喫煙ゼロ」を掲げていながら、実行に移せていない。

経緯

京都府への情報公開請求で開示された文書をもとに、安全衛生委員会や庁舎管理委員会での議論の内容やメールまた通知を時系列で並べた。

2015年

  • 11月9日: 喫煙場所の一部廃止を提案(第1回庁舎管理委員会)
  • 11月19日 庁舎管理委員会での提案を報告(安全衛生委員会)
  • 12月14日 喫煙場所の一部廃止について(事務連絡)
  • 12月31日 本館北側外階段2階踊り場の喫煙場所を廃止

2017年

  • 8月3日 溶解文書の保管場所変更に伴い喫煙場所を一時閉鎖(安全衛生委員会)
  • 12月7日 一時閉鎖中の喫煙場所をそのまま廃止するかを検討(安全衛生委員会)

2018年

  • 4月25日 喫煙場所は引き続き1ヶ所のみ(庁舎管理委員会)

2019年

  • 5月9日 プレハブ南側駐車場前に特定屋外喫煙場所の設置(安全衛生委員会)
  • 5月20日 プレハブ棟の東側へ喫煙場所移設案(庁舎管理委員会)
  • 6月4日 プレハブ棟の北側へ喫煙場所を移設を打診(衛生管理者のメール)
  • 6月13日 喫煙場所の移設を確認(安全衛生委員会)、通知
  • 7月1日 改正健康増進法が一部施行、喫煙場所を移設

平成27年度 第1回 峰山総合庁舎管理委員会

2015年11月9日(月) 午後1時30分より平成27年度 第1回 峰山総合庁舎管理委員会が開催された。

次第:

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平成27年度 第1回 峰山総合庁舎管理委員会(次第)

議事録(抜粋):

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平成27年度 第1回 峰山総合庁舎管理委員会(議事録)

赤枠内が受動喫煙対策及びテニスコートに関係する部分。

本館の外階段2回の踊り場の喫煙場所について、ドアの開閉に伴い煙が屋内へと流入すると指摘され、廃止の流れとなった。

テニスコートについては、「運動用の施設として、本来の目的で残すべきという要望」に対して意見が述べられている。

京都府のホームページで、このテニスコートは「現在、整備中につき貸し出ししておりません。」とされている:

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会議室・テニスコートをご利用ください。
出典: 会議室・テニスコートの利用について/京都府ホームページ

あとで見るように特定屋外喫煙場所が設置されてしまったのだから、もはやテニスコートとして利用する気がないのではないか?

府民が1時間あたり100円で使用できたスポーツの施設が今は喫煙に使用されている。全くおかしなことだ。

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峰山総合庁舎会議室・テニスコートの利用について
出典: 峰山総合庁舎会議室・テニスコートの利用について/京都府ホームページ

平成27年京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第8回)

2015年11月19日(木) 午後1時00分より1時45分にかけて、平成27年京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第8回)が開催された。

概要:

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平成27年京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第8回)概要 1/2
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平成27年京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第8回)概要 2/2

赤枠が受動喫煙対策に関する部分。3ヶ所ある喫煙所のうち1ヶ所の廃止を庁舎委員会で提案したことについて報告している。

喫煙場所の一部廃止について

2015年12月14日、庁舎管理委員会より委員宛に「喫煙場所の一部廃止について」が出された:

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喫煙場所の一部廃止について

照会をかけたが特に強い反対意見がなく、別紙により廃止を知らせることとされた。また照会で得られた意見については今後の検討課題とされた。


別紙「喫煙場所の一部廃止のお知らせ」:

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喫煙場所の一部廃止のお知らせ

本館北側外階段2階踊り場の喫煙場所が12月31日(木)に廃止とされた。

平成29年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第5回)

2017年8月3日(木) 午前11時00分より11時30分にかけて、平成29年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第5回)が開催された。

概要:

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平成29年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第5回) 概要 1/2
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平成29年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第5回) 概要 2/2

赤枠内が受動喫煙対策に関する部分。

本庁(京都市)で開催された平成29年度京都府職員安全衛生委員会(第4回)の結果について報告がなされている。その中で、「喫煙コーナーの配置状況について点検を行い、安全衛生委員会小委員会の管内ごとに検討を進めていく。」こととされた。

また2ヶ所あった喫煙所について、「溶解文書の保管場所を変更するに伴い、喫煙場所(保健所側)を一時閉鎖する」とされ、1ヶ所となった。

平成29年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第8回)

2017年12月7日(木) 午後1時00分より2時00分にかけて、平成29年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第8回)が開催された。

概要:

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平成29年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第8回) 概要 1/2
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平成29年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第8回) 概要 2/2

赤枠内が受動喫煙対策に関する部分。

一時閉鎖中の喫煙所について、そのまま廃止とするか、安全衛生委員会や庁舎管理委員会で検討することとされた。

平成30年度 第1回京都府峰山総合庁舎管理委員会

2018年4月25日(水) 午後1時より平成30年度 第1回京都府峰山総合庁舎管理委員会が開催された。

次第:

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平成30年度 第1回京都府峰山総合庁舎管理委員会 次第

議事録:

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平成30年度 第1回京都府峰山総合庁舎管理委員会 議事録

赤枠内が受動喫煙対策に関する部分。

「峰山庁舎の空調設備工事終了にはなったが、喫煙場所については引き続き1ヶ所のみの設置とする。」とされた。溶解文書の保管場所が変更されていたのは、どうもこの空調設備工事が理由であったようだ。なにはともあれ、一時閉鎖されていた喫煙所はそのまま廃止となった。

令和元年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第2回)

2019年5月9日(木) 午後1時30分より2時30分にかけて、令和元年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第2回)が開催された。

同年7月1日からの改正健康増進法の一部改正に伴い、行政機関の庁舎は原則敷地内禁煙が義務付けられた。それに向けた検討が始まったわけだが、始動が遅いという他ない。

もっと早い時期から禁煙セミナーの開催といった職員への卒煙支援の取り組みなどもあわせて検討を進めるべきであった。

概要:

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令和元年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第2回) 概要 1/2
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令和元年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(第2回) 概要 2/2

赤枠内が受動喫煙対策に関する部分。

受動喫煙対策として7月1日から「敷地内禁煙」が義務づけられた。」としていながら、喫煙所設置ありきの内容だ。

「プレハブ南側駐車場前の区画に喫煙場所を設置」ともあるが、駐車場利用者へ受動喫煙が生じる場所を選んでいることになる。実はこの区画は車椅子用駐車スペースのすぐ隣であった。


総務室が4月24日に作成した資料『「健康増進法の一部を改正する法律」の施行について(受動喫煙対策)』がこちら:

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健康増進法の一部を改正する法律」の施行について(受動喫煙対策)
「第1種施設を利用する者が通常立ち入らない場所に設置すること。」とあるのだから、駐車場前は不適である。

令和元年度 第1回京都府峰山総合庁舎管理委員会

2019年5月20日(月) 午前10時より令和元年度 第1回京都府峰山総合庁舎管理委員会が開催された。

次第:

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令和元年度 第1回京都府峰山総合庁舎管理委員会 次第

会議報告書:

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令和元年度 第1回京都府峰山総合庁舎管理委員会 会議報告書

資料No. 3(移設案):

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令和元年度 第1回京都府峰山総合庁舎管理委員会 資料No.3(移設案)

庁舎管理委員会では、プレハブ棟の南側から東側へと移設される案が出された。

資料No.2 は総務室が作成した4月24日のもの。

喫煙場所移設場所について(メール)

2019年6月4日、衛生管理者より、庁舎管理委員会委員あてに「喫煙場所移設場所について」というメールが送信された:

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喫煙場所移設場所について(メール)

添付ファイル:

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喫煙場所移設場所について(添付ファイル)

庁舎管理委員会で提案された移設場所には、可燃性のアセチレンガス庫の排気口があり、不適であるため、プレハブ棟の北側の壁沿いに設置する、という内容だ。

テニスコートの一部が喫煙場所として使用されることとなった。

設置場所が2転したわけだが、慎重を期した検討がなされなかったことが伺われる。

令和元年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(6月)

2019年6月13日(木) 午後1時00分から1時30分にかけて令和元年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会が開催された。

開催結果:

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令和元年度京都府職員安全衛生委員会峰山地区小委員会(6月) 開催結果

赤枠内が受動喫煙対策に関する部分。

本庁(京都市)で開催された令和元年度京都府職員安全衛生委員会(第2回)の結果が報告された。

7月1日からの喫煙場所の移転について報告された。

峰山総合庁舎のおける喫煙対策の取組について(通知)

2019年6月13日、企画総務部長より「峰山総合庁舎のおける喫煙対策の取組について」が通知された:

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峰山総合庁舎のおける喫煙対策の取組について(通知)

別添図:

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峰山総合庁舎のおける喫煙対策の取組について(別添図)

この図を見て分かることは、移設前の喫煙場所は車椅子用駐車スペースの隣にあったということだ。身体障害者の中には呼吸器障害を抱える者もいて、タバコ煙への曝露を禁忌とする場合もあるというのに考えられないことだ。


上空から見ると、テニスコートの東西の両側に駐車場が広がり、車が沢山停まっていることが分かる。当然、乗降する者らへと受動喫煙が生じるだろう:

他の総合庁舎における受動喫煙対策

京都府に9つある総合庁舎は舞鶴と福知山総合庁舎の2ヶ所だけが敷地内禁煙となった:
muen-desire.hateblo.jp
muen-desire.hateblo.jp


峰山の他、宇治、乙訓、田辺、木津、園部、亀岡、綾部、宮津の6ヶ所の総合庁舎は喫煙場所が残された。

府庁(京都市)にも喫煙場所が3ヶ所ある。

これらの庁舎における受動喫煙対策の経緯は後日、別稿に記す。


喫煙場所がある限り、受動喫煙は必ず生じる。喫煙後であっても喫煙者の呼気にタバコ煙の有害物質が含まれるからだ。

京都府京都府受動喫煙防止憲章を策定し、「受動喫煙ゼロの京都府を目指す」と掲げていながら、府の庁舎で実行に移せていない。これでは民間に示しが付かない。
京都府受動喫煙防止憲章/京都府ホームページ

京都府福知山総合庁舎が敷地内禁煙を実施(2019年7月1日)

京都府福知山総合庁舎(福知山市篠尾新町1丁目91)が2019年7月1日より敷地内禁煙を実施した。3ヶ所あった喫煙所は同年5月7日より1ヶ所に削減されていたが、それも廃止された。改正健康増進法の一部施行に伴う措置。

京都府の総合庁舎はこの他に舞鶴総合庁舎だけが敷地内禁煙となった。

宇治、乙訓、田辺、木津、園部、亀岡、綾部、宮津、峰山の9ヶ所の総合庁舎は喫煙場所が残された。

府庁(京都市)にも喫煙場所が3ヶ所ある。京都府は「受動喫煙ゼロ」を掲げていながら、実行に移せていない。

経緯

京都府への情報公開請求で開示された文書をもとに、安全衛生委員会や庁舎管理委員会での議論の内容、禁煙セミナーの開催また周知メールの送信を時系列で並べた。

2018年

  • 11月28日 本庁での受動喫煙対策の議論を報告(安全衛生委員会)
  • 12月17日 安全衛生委員会や庁舎管理委員会での継続協議を確認(安全衛生委員会)

2019年

  • 2月20日 卒煙プログラムを検討(安全衛生委員会)
  • 3月22日 外来用喫煙所は廃止を予定、職員用喫煙所は対応を検討(安全衛生委員会)
  • 4月22日 GW明けから喫煙場所を1箇所に変更、7月1日からは廃止(安全衛生委員会)
  • 4月25日 安全衛生委員会の協議結果を了承(庁舎管理委員会)
  • 5月17日 禁煙セミナーを開催
  • 5月27日 健康増進法の罰則規定を確認(安全衛生委員会)
  • 6月3日 敷地内禁煙について職員向けにメール
  • 6月17日 禁煙セミナー(2回目)を開催
  • 6月27日 敷地内禁煙について再度メール
  • 7月1日 健康増進法の一部施行に伴い、敷地内禁煙を実施。
  • 8月30日 掲示による敷地内禁煙の周知方法を検討(安全衛生委員会)

京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(全体会議) H30.11.28

2018年11月28日(金) 9:00~9:40、京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会が開催された。小委員会には全体会議とコアメンバー会議とがあり、この時は全体会議。

全体会議の開催結果報告は、産業医(保健所長)からの一言を加え、「安全衛生委員会(福知山地区)だより」として福知山管内の職員を対象に発信される。

安全衛生委員会(福知山地区)だより No.13 H30.12.7:

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安全衛生委員会(福知山地区)だより No.13 H30.12.7

赤枠内書き起こし:

受動喫煙対策が本庁で話し合われている。本庁で方針が決定されると、短期間で庁舎内全面禁煙へと移行する可能性がある。他の庁舎を含め情報収集をお願いしたい。
→職員や来庁者への周知が必要であるため、対応方法等について小委員会等に諮る。

京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(コアメンバー会議) H30.12.17

2018年12月17日(月) 9:00~9:40、京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(コアメンバー会議)が開催された。

会議報告書:

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京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(コアメンバー会議) H30.12.17 会議報告書

赤枠内書き起こし:

受動喫煙対策について、前回(全体会議)の小委員会において、他庁舎の対策状況が知りたいと委員から要望があった。
・昨年度本庁が実施した調査結果を踏まえ、今後の対策を検討した。
健康増進法の改正に伴い、病院や行政機関は、原則、敷地内禁煙となる。(施行日未定: 来年夏までに施行される予定)
 →来年7月1日施行と新聞報道有り。
・当小委員会や庁舎管理委員会において、今後の対策を継続して協議することになった。

京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(コアメンバー会議) H31.2.20

2019年2月20日(水) 9:00~10:00、京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(コアメンバー会議)が開催された。

会議報告書:

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京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(コアメンバー会議) H31.2.20 会議報告書
赤枠内書き起こし:

・加熱式タバコの有害性は?(委員)
→明確な検査結果が出ていない。(健康を損なう恐れが明らかでない)
・7月1日施行の健康増進法改正による原則、敷地内禁煙に伴い、喫煙者へのフォローが必要ではないか。(委員)
→卒煙プログラムを検討する。(事務局)

京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(全体会議) H31.3.22

2019年3月22日(金) 10:00~10:30、京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(全体会議)が開催された。

安全衛生委員会(福知山地区)だより No.14 H31.3.29:

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安全衛生委員会(福知山地区)だより No.14 H31.3.29:

赤枠内書き起こし:

その他(健康増進法改正に伴う敷地内禁煙について)
健康増進法改正に伴い、平成31年7月1日より、行政機関は、原則、敷地内禁煙となり、屋外で受動喫煙を防止するために必要な措置が取られた場所に、喫煙場所を設置することができる。
産業医会では、原則、禁煙で意見統一されている。
舞鶴及び綾部庁舎では、庁舎管理委員会に諮って対応を決定予定で、福知山庁舎においても、同様に庁舎管理委員会で対応を諮る。
・外来用喫煙所は廃止予定で、庁舎裏手の職員用喫煙所の対応を検討していく。
・保健所としては、職員の禁煙に向けたフォローを検討している。

京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(全体会議) H31.4.22

2019年4月22日(月) 10:00~11:00、京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(全体会議)が開催された。

安全衛生委員会(福知山地区)だより No.15 R1.5.10:

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安全衛生委員会(福知山地区)だより No.15 R1.5.10

赤枠内書き起こし:

その他(健康増進法改正に伴う敷地内禁煙について)
健康増進法の改正に伴い、令和元年7月1日から、行政機関の庁舎は、原則、敷地内禁煙となるため、福知山総合庁舎の喫煙場所について、対応を協議した。
・書記局横の喫煙場所は、会議室や書記局の入口に近いため移動して欲しい。
・喫煙場所について、7月1日からは全て撤去すべき。喫煙は簡単に止めることはできない。7月1日から喫煙場所をゼロにして、それでも禁煙者がゼロになれなければ、対策を講じなければならない。
・他の公所等の禁煙対策状況はどうか?府立医大では、数年前に敷地内禁煙となり、バス停や近所のコンビニ、鴨川沿いに喫煙者が溢れ、苦情が寄せられた。
 →喫煙場所はGW明けから1箇所に犯行する。舞鶴庁舎は4月1から1箇所に変更
・禁煙を目指す職員へのフォローについて、中丹西保健所の長光技師(医師)が主体となって相談を受け付ける。(福知山地域総務室が窓口)
・管内各所属の喫煙者数を照会する。その職員を対象に6月中に禁煙セミナーを開催する。
り、屋外で受動喫煙を防止するために必要な措置が取られた場所に、喫煙場所を設置することができる。


産業医(保健所長)からの一言には、「たばこ規制枠組条約」が紹介され、受動喫煙防止が世界的な要請であることが指摘されている。
たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約|外務省

平成31年度福知山総合庁舎管理委員会

2019年4月25日(木) 13:30~14:30、平成31年度福知山総合庁舎管理委員会が開催された。

会議報告書:

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平成31年度福知山総合庁舎管理委員会 会議報告書

赤枠内書き起こし:

庁舎での喫煙について
・GW明けより府税出張所玄関前、庁舎2階屋外及び書記局横の喫煙場所を撤去し、5月6月は喫煙場所を1箇所(案のとおり)に集約すること。
・法施行の7月1日からは、喫煙場所をなくすこと。
について了承を得た
→府税出張所玄関前喫煙場所には来庁者向け張り紙、庁舎2階及び書記局横喫煙場所には、職員向けの張り紙をはる。GW明けに庁舎職員に喫煙場所についての一斉メールをする。


喫煙場所(令和元年5月7日~)の見取り図:

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福知山総合庁舎 喫煙場所(令和元年5月7日~)

来客用喫煙区画

ストリートビュー(2013年9月)で確認すると駐輪場の向かって左手のスペースのようだ:

どう考えても受動喫煙が生じる。廃止されて当然だ

5月7日(火)~ 車庫横職員用喫煙区画

ストリートビューで確認すると、この2つのプレハブの間の細い空間のようだ:

庁舎から遠く時間を無駄にする。

また道を通る者らへと受動喫煙が生じる恐れがあるとして、7月1日からは廃止された。

京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(コアメンバー会議) R1.5.27

2019年5月27日(月) 16:30~17:00、京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(コアメンバー会議)が開催された。

会議報告書:

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京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(コアメンバー会議) R1.5.27 会議報告書

赤枠内書き起こし:

その他(健康増進法改正に伴う、7月1日からの敷地内禁煙について)
・7月1日からの福知山総合庁舎敷地内禁煙に向けて、5月17日に禁煙セミナーを開催した。6月17日に第2回目を開催予定であるため喫煙する職員が参加できるよう声かけをお願いしたい。(事務局)
・庁舎敷地内禁煙となれば、自家用車内であれば喫煙しても良いと考える職員が出るのではないか。(委員)
→7月1日から敷地内禁煙(自家用車内も禁煙)とする棟、改めて職員に周知する。(6月3日に一斉メールを送信)
健康増進法は罰則規定(最大30万円の過料)が有り、7月1日以降庁舎敷地内で喫煙する者を発見した場合、喫煙の中止等を求め、改善が見られなければ、知事等が命令し、それでも改善が見られなければ罰則が適用(過料)される。
・対策を怠った施設管理権原者には、最大50万円の過料が科される。

福知山総合庁舎敷地内全面禁煙について(メール)

2019年6月3日、福知山地域総務室より、福知山管内所属の職員に対し、メール「福知山総合庁舎敷地内全面禁煙について」が送信された。

メール:

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福知山総合庁舎敷地内全面禁煙について

7月1日から敷地内禁煙となること、自家用車内も禁煙となること、禁煙セミナーを開催することなどが周知された。

福知山総合庁舎敷地内全面禁煙について(メール、2回目)

2019年6月3日、福知山地域総務室より、中丹管内所属の職員に対し、6月3日と同じタイトルのメール「福知山総合庁舎敷地内全面禁煙について」が送信された。

中丹管内が宛先なので、福知山だけでなく、舞鶴、綾部管内へもメールが届いたことと思う。

メール:

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福知山総合庁舎敷地内全面禁煙について(2回目)

先のメールの内容に加えて、「特定屋外喫煙場所」を設けなかった理由を検討結果とともに説明している。

「④庁舎東側は公道に面しており、現在の喫煙場所は公道や公用車駐車場に煙が流出する恐れがあるため継続設置は困難」とあるが、「庁舎東側」は「庁舎西側」の誤植と思われる。

ストリートビューで確認できる場所にあったのだから、公道に煙が流出する恐れがあるのは当然の指摘だ。

敷地内禁煙を実施

2019年7月1日、敷地内禁煙を実施した。

公開文書からは、禁煙セミナーを2回、メールでの周知を2回と、丁寧に事務を進めたことが伺える。

2回目のメールには「7月以降も禁煙セミナーを開催予定」とあり、喫煙者への手厚いフォローが見られる。

京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(全体会議) R1.8.30

2019年8月30日(金) 16:00~16:50、京都府職員安全衛生委員会福知山地区小委員会(全体会議)が開催された。

安全衛生委員会(福知山地区)だより No.16 R1.9.17:

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安全衛生委員会(福知山地区)だより No.16 R1.9.17:

・庁舎敷地内禁煙について、庁舎内に敷地内禁煙である棟の掲示物は特にない。来庁者に対しても周知徹底すべきではないか。(委員)
→単純に敷地内禁煙である棟の掲示だけでなく、喫煙者へのメッセージも必要と考えられるため、内容について保健所と調整する。(事務局)

敷地内禁煙を実施して2ヶ月が過ぎようという頃であり、周知方法について改めて提案がされている。細心の注意を払って敷地内禁煙に取り組んでいるという印象を受ける。

事務局も「喫煙者へのメッセージ」を「保健所と調整」すると答えており、横の連携を重視していることが分かる。


青枠の中には、新任の保健所長により卒煙のメリットが紹介されている。

他の総合庁舎における受動喫煙対策

京都府の総合庁舎はこの他に舞鶴総合庁舎だけが敷地内禁煙となった:
muen-desire.hateblo.jp

宇治、乙訓、田辺、木津、園部、亀岡、綾部、宮津、峰山の9ヶ所の総合庁舎は喫煙場所が残された:
muen-desire.hateblo.jp

府庁(京都市)にも喫煙場所が3ヶ所ある。

これらの庁舎における受動喫煙対策の経緯は後日、別稿に記す。


喫煙場所がある限り、受動喫煙は必ず生じる。喫煙後であっても喫煙者の呼気にタバコ煙の有害物質が含まれるからだ。

京都府京都府受動喫煙防止憲章を策定し、「受動喫煙ゼロの京都府を目指す」と掲げていながら、府の庁舎で実行に移せていない。これでは民間に示しが付かない。
京都府受動喫煙防止憲章/京都府ホームページ