受動喫煙可能性を評価する観点にたばこ煙の発生源の発見しやすさを加えて欲しい

受動喫煙の可能性を評価する観点に大きく2つあるようだ。

  • たばこ煙の希釈のされやすさ
  • たばこ煙の避けやすさ

希釈のされやすさとは、たばこ煙が他人へと曝露する前に大気中への拡散先が十分あることをいい、
たばこ煙の避けやすさとは、人がたばこ煙へ曝露しそうな時に移動先の場所が用意されていることをいうようだ。

室内は気密性が高く、たばこ煙の拡散先が十分用意されていない。そのため受動喫煙を強いられる可能性が非常に高い。
屋外であっても例えば野球場の観覧席は座席が指定されていることや観客が密集していることもあり、逃げ場所に乏しい。そのため受動喫煙を強いられる可能性が高い。

以上のことは神奈川県や兵庫県受動喫煙防止条例の解説に見られる共通点であるが、競馬場の観客席や駅のプラットフォームの扱いで違いがある。

これらにもう1点、付け加えて欲しい。

  • たばこ煙の発生源の発見の容易さ

いくら上記2点が満たされていようと、煙の発生源について予備知識がないと不意を突かれて曝露することがあるし、どの方向に逃げたらよいかも分からないことがある。

例を3つ挙げる。

出口から見えない位置に喫煙所が設置されている。出る際、喫煙者の有無が分からない。横から突然殴られるようなものだ。副流煙が店内へ流入する可能性もある。意見を申し入れた所、移動する方針との返事。

植樹で喫煙所の存在を隠蔽している。ビルの壁が垂直に高く伸び、煙が拡散しにくい環境であるのに遠目に発見しづらい。植物もかわいそう。

階段の下に喫煙所が設置され、上の通路からは見えない。そのため立ち上る副流煙に曝露するも逃げるべき方向が分からない。副流煙がトイレ内へ流入する可能性もある。

屋内禁煙を謳う公共施設でも屋外の喫煙所の位置をウェブサイトで公表していないことはよくある。
いちいち事前に問い合わせその位置を確認せねばならない。
喫煙所の位置を知ってなくてはならないのは喫煙者だけではない。
受動喫煙の完全回避が必要な者も把握しておかなくてはならない。
そのことは一般に知られていないように思う。