品川市長の「タバコは薬物」発言は正しい。郡山市の公共施設敷地内禁煙を後退させるな!!

品川萬里(まさと) 品川萬里 - Wikipedia 郡山市長の発言「タバコは薬物」について、話題になっている。この只々全うな発言に対し、郡山市議会で一部議員により追及がなされたが、当然、市長は撤回しなかった。そうすると今度は、タバコ産業(JT)や関係団体が意見書を市長に提出した。彼らの狙いは昨年12月から実施された、郡山市の公共施設の敷地内禁煙を後退させることにある。市長を応援し、敷地内禁煙を後退させる目論みを退けたい。

時系列

市長の対応とタバコ産業の狙い

意見書への市長の対応について、産経新聞では

品川市長は「これまでの議会での答弁をごらんいただきたい」と述べ応じなかったという。

とあり、また読売新聞では

品川市長は「議会で述べた通り、医学的所見に基づいて発言した」と、従来の主張を繰り返した。

とある。そこで、市長や市幹部の議会での答弁を検証し、発言が正しいことを確認したいと思う。この過程で「タバコは薬物」発言の撤回を求める市議会議員がいかにタバコ産業の利益に叶う議会活動をしているかが見えてくる。
意見書を提出したタバコ産業側は『敷地内全面禁煙の方針の見直しも求めた』と報道にはあり、真の狙いは、「タバコは薬物」発言への批判に乗じ、郡山市の公共施設の敷地内禁煙を後退させることにある。市議会においても、市長を追及した議員は従来より敷地内禁煙の撤回を求める発言・活動をしている。

タバコ産業とその息がかかった市議会議員との思惑通りに事を進めさせないためには、品川市長に賛同の声を届けることが重要と思う。議会での議論を正しく知れば、どのような意見が効果的か自ずと見えて来るはずだ。

市への意見

市にはこちらから意見出来る: 市民提案制度/郡山市
市外からも意見を寄せることが出来、望めば回答も得られる。
既に市外からと思われる意見が寄せられ、市の回答が公表されている: 健康・福祉/郡山市
以下に引用する。

ご意見
貴市市長さんの勇気ある発言に励まされました。
このような立派な首長さんが居られる事を知り、大変勇気付けられ、また貴市の市民の皆さんが羨ましくなりました。利権やしがらみに妥協せず、事実は事実として発言される貴市長さんに、心から敬意を表します。今後ともぜひ無用な妥協をすることなく、正しい事は堂々と主張していただくよう、私も陰ながら応援しております。
貴市の先進的な「受動喫煙防止対策指針」を、後退・腰砕けになることなく、ぜひ着実に実行していって下さるよう、心より願っております。貴市長さんと、職員の皆さまのご活躍を祈念しております。

回答内容
本市では、平成29年8月24日付けで「郡山市の公共施設における受動喫煙防止対策指針」を策定し、利用者である青少年をはじめとした市民の皆様と公共施設で勤務する職員の受動喫煙による健康被害の防止と健康増進のため、同年12月1日から市公共施設を敷地内禁煙といたしました。
本市の受動喫煙対策については、平成11年に「郡山市分煙実施要領」を定め、市公共施設の分煙を開始し、平成17年には小中学校の敷地内全面禁煙、平成18年からは、おもいやりノースモーキング事業により、市内の飲食店や事業所など多くの利用者の集まるあらゆる施設を対象とし、受動喫煙対策を行ってまいりました。今回の市公共施設の敷地内禁煙は、これまでの取り組みを拡大し、施設利用者の受動喫煙による健康被害の防止と健康増進を最優先とするものであります。
本市といたしましては、市公共施設は、市民の皆様にとって他に代替することができないものであり、また、施設利用者への受動喫煙防止に向けて最大限の配慮を行う必要があると考えておりますので、今後も引き続き、市公共施設の敷地内禁煙について、市民の皆様のご理解とご協力のもと進めてまいります。

(職員厚生課・地域保健課)

他にも数件、意見が寄せられている。


それでは議会での一般質問と答弁を見ていきたい。

平成30年6月定例会 6月19日 市政一般質問

市長の「タバコは薬物」発言を郡山市議会で取り上げたのは、次の3人。いずれも志翔会(志翔会|郡山市議会)所属。6月19日の市政一般質問でのことだ。
森合議員と佐藤・川前両議員とでは考え方に違いがあるようで、質問内容も異なる。「タバコは薬物」発言の撤回を求めたのは佐藤・川前の2議員。名前と質問項目は次の通り:

なお、議会の様子は録画で確認することが出来る: http://smart.discussvision.net/smart/tenant/koriyama/WebView/list.html
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平成30年6月議会を選択し、6月19日市政一般質問を選択すると、この日質問した5人の議員の質問項目が見れるので、再生ボタンを押すと録画の再生が始まる。この3議員は、3, 4, 5番目である。
以下は、録画から書き起こしたものである。時間も付してあるので、発言のニュアンスや間合いが知りたければ、録画で確認するとよい。

郡山市議会の議事録が公表された。公式のものはこちらを参照するとよい:
会議録表示


森合 秀行議員の一般質問

質問は2点、『路上喫煙と受動喫煙対策について』と『市役所コンビニでのタバコの販売について』。
前者はイベント開催時に駐車場に臨時喫煙所の設置を求めるものだが、市は受動喫煙を完全には防止出来ないと否定。また議員は『マナー』では路上喫煙対策に限界があると主張、対応を求めた。後者は、市長がいう『薬物』を市庁舎内のコンビニで販売しているのは矛盾だとして、販売禁止を求めるものだが、市は業者との契約期間中は難しいと否定。
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質問(15:48-19:27)

項目5、路上喫煙と受動喫煙対策について
昨年12月から本市の公共施設における敷地内禁煙がスタートし、半年が過ぎようとしております。
敷地内禁煙を巡っては最近の定例会でも度々質問に上がっている中、当局は敷地内禁煙についてはおおむね順調に推移していると、答弁していますが、本当にそうなのでしょうか。
週末の総合体育館でのスポーツイベントの際には、内環状線の歩道に人が一列にズラーッと並んで路上喫煙をし、自転車や徒歩で往来する子どもを含む通行人の妨げとなると共に、通行人の受動喫煙を招くなど、本来の受動喫煙の防止という主旨から完全に外れている事象が見受けられます。
これから7月には開成山公園でのビール祭り、8月ではカルチャーパーク駐車場において、あさか野夏まつり花火大会等、多くの人が参加するイベントが行われ、受動喫煙を巡る大きなトラブルが発生するのではないかと、非常に心配しております。
そこで伺います。
路上喫煙に対する認識と、臨時喫煙所の設置について、現状として公共施設周辺の路上喫煙が起こっている以上、単に喫煙者のマナーの問題であるといって、問題を放置したままでは、公共施設の敷地内では受動喫煙(※「防止」が抜けている)が実現している一方、公共施設のすぐ側の路上においては、子どもや高齢者を含む通行人の受動喫煙を招くという、非常に矛盾した状況となってしまいますが、(※不規則発言「そうだ」) この点について受動喫煙の防止や、せいこみにてぃ(※聞きとれず)の観点から、も、全く問題がないと考えているのか、当局の見解をお伺いします。
また、開成山公園など多くの参加者が予想されるイベント開催時には、駐車場に脱臭装置を完備した、移動式のトレーラーハウスといった、臨時の喫煙所を設けるなどの、対策を講じた方が、本来の意味での受動喫煙対策になると、考えますが、当局の見解を伺います。

市役所コンビニでのタバコの販売について
5月31日は世界保健機関WHOが1989年に定めた世界禁煙デーでした。
日本では当時の厚生省が1992年から世界禁煙デーから1週間を禁煙週間と定めています。
今年の2018年の禁煙週間のテーマは、「2020年、受動喫煙のない社会を目指して. ~たばこの煙から子ども達をまもろう~」でした
各地で世界禁煙デーに合わせたイベントなどが行われ、本市でも市役所本庁舎1階の市民ホールや保健所において、タバコの害や受動喫煙についてのパネル展示が行われていました。
受動喫煙対策の旗振り役である、厚生労働省では、本年5月31日の世界禁煙デーに合わせ、屋外にある喫煙所の近くにある、庁舎内で唯一のタバコ自動販売機を撤去したとのことでした。
福島民報の報道によると、本市で2020年11月に開催される、日本禁煙学会の第14回学術総会の実行委員長が協力の要請に、市役所を訪れた際、品川市長は、「タバコは嗜好品ではなく、薬物。私は市民の健康を守りたい。」と発言していたことを報じていました。
現在市役所本庁舎内にあるコンビニエンスストアでは、市長がおっしゃる「薬物」であるタバコや加熱式タバコが販売されており、子どもや高齢者などが利用する唯一無二の施設、あ、え公共えー施設内での受動喫煙対策を徹底させるためにも、市役所内でのコンビニにおけるタバコや加熱式タバコの販売を止めさせるべきと考えますが、当局の見解を伺い、1回目の質問と致します。

注:

答弁 by サトウ総務部長(1:06:04-)

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はじめに、路上喫煙に対する認識と、臨時喫煙所の設置についてでありますが、市公共施設の敷地内禁煙は、健康増進法及び労働安全衛生法に基づき、他に、代替することの出来ない市公共施設の利用者並びに職員の健康被害の防止と健康増進を最優先に考え、実施しているものであります。
施設周辺の路上における喫煙につきましては、道路は敷地内禁煙の対象外としており、受動喫煙を招く恐れが存在することは、認識しておりますが、現在開会中の第196回通常国会に提出されております、健康増進法の改正案を踏まえながら、今後に置きましても、受動喫煙による健康被害の防止と、健康増進について、周知啓発を行い、喫煙時のマナーやモラルについて、市民の皆様の、さらなるご理解とご協力をお願いして参ります。
また、臨時喫煙所の設置につきましては、出入りの際に、ニコチン、タール、一酸化炭素などの有害物質を含んだ空気が、室外へ流出し、周囲に受動喫煙を生じさせ、受動喫煙健康被害を完全に防ぐことは、難しく、また喫煙所には清掃業務を行う方も立ち入ることになり、非喫煙者受動喫煙にもなることから、臨時喫煙所の設置については、考えておりません。

次に、市役所の、コンビニでの、タバコの販売についてでありますが、現在の、市役所内売店は、市庁舎の有効活用、及び来庁者の利便性の向上、職員の福利増進のため、平成27年3月に公募を行い、同年6月から、平成32年6月末迄の5年間、現在の事業者と、地方自治法第238条の4の規定に基づき、貸し付け契約を締結している所であります。
また、販売商品につきましては、当該公募の仕様書において、運営に関する条件を設けており、酒類、成人向け雑誌等は、禁止しておりますが、タバコ販売につきましては、公募前の売店において販売していたことから、引き続き認めたものであり、契約期間内において、タバコ販売を禁止することにつきましては、事業者の、当初の販売計画に、影響を及ぼすことから、難しいものと、考えております
以上答弁と致します。

注:

再質問(1:09:45-)

答弁を受け、森合議員が掘り下げて再質問。再質問は質問とは別の場所からする決まりのようだ。
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えーとまあ路上喫煙実は起きてて、もうゲリラ的に突然やってくる訳ですから、これ子どもにもし炎、タバコの炎が700度近い炎が
当たってしまうかも知れないし、せいこみにてぃ(※聞きとれず)の観点から非常に問題かと思うんですが、
全く問題ないのか、マナーでもう済まなくなってると思うんで、路上喫煙をきちんと何らかの対応を立てるべきと思いますが、
お伺いします。

あと、コンビニについては契約期間終わってからどうするか、考えているのか、見解をお伺いします。

路上喫煙はゲリラ」この発言をタバコ産業は許せるのでしょうか(笑)。
『マナーでもう済まなくなってる』、『路上喫煙をきちんと何らかの対応を立てるべき』とは路上喫煙禁止条例の制定を念頭に置いた発言でしょうか。

答弁 by サトウ総務部長(1:10:27-)

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えー再質問に、お答えを致します。
えー愛煙家の皆様、またそれぞれのお立場の方々には、えー適切な、えー分煙環境、との思いがあろうかと、思います。
えー市と致しましては、えー屋外であっても、えー喫煙室は、えー完全に受動喫煙を防ぐことは、難しいと、また、何よりも市民の皆様、そして来外者の皆様の、えー望まない、受動喫煙の防止、そういった観点から、引き続き、皆様方の、えーさらなるご理解と、ご協力をお願いして参りたいと、考えております。

えー2点目の、えーコンビニの、えータバコ販売につきましては、えー貸し付け期間満了時において、えーあらゆる角度から、検討して行くことを考えております。
以上答弁と致します。

とたんに『えー』が増えましたが、これは質問に対しては事前にその内容の通告があるため、答弁の原稿を用意していたが、再質問には用意出来なかったからでしょうかね。

森合議員の一般質問はこれで終了です。子どもの火傷の心配をするなど弱者に寄り添った目線からの質問だったかといえます。

佐藤 栄作議員の一般質問

質問(23:40-25:32)

質問は2点、請願(※敷地内禁煙の見直し)採択を受けた本市の対応についてと、「タバコは薬物」発言について
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項目5タバコ問題について
まず請願採択を受けた本市の対応について
本市では12月1日より市の公共施設は敷地内全面禁煙となりましたが、3月定例会において郡山タバコ販売協同組合など6団体が見直しを求め、屋外に喫煙スペースを設けるなどの分煙施策を求める請願書が提出され、採択されました。
私も12月定例会にて敷地内に分煙を徹底した喫煙所の整備をすべきと質問をし、敷地内に設けることは考えていないとの答弁をいただきましたが、今回請願採択を受け、報告書が提出され、その中で路上喫煙等敷地周辺での喫煙について、マナーやモラルの向上を図る、と報告されておりますが、具体的には今後どのような取り組みを行う予定であるのか、お伺い致します。

次に、市長の発言について、今月6月6日付けの福島民報の記事に、本市で2020年11月に開催される日本禁煙学会の第4回学術総会齊藤道也実行委員長は4日、郡山市役所を訪れ、品川まさと市長に総会の成功に向けて、協力を要請した、と掲載してあり、その中で、品川市長のコメントで「タバコは嗜好品ではなく、薬物。私は市民の健康を守りたい。」と語った。と掲載されていましたが、タバコは薬物とコメントしましたが、私の知る範囲では、確かにタバコまたはニコチンには、程度は弱いものの依存性があります
しかしながら、タバコまたはニコチンの薬理学的特性は、原則的に所持、使用、販売等が禁止されている薬物(麻薬、覚醒剤大麻等)とは異なる合法物質だと思いますが、品川市長の見解をお伺い致します。
また「タバコは薬物」と発言したのは事実なのか、合わせてお伺い致しまして、1回目の質問と致します。

注:

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この議員の間違った認識はJTの言い分と同じだ: 依存性 | JTウェブサイト。裏にタバコ産業が見え隠れする発言だ。

答弁 by サトウ総務部長(1:02:34-)

まず1点目について、総務部長から答弁。敷地内禁煙を維持し、敷地外についても禁煙の協力を求める予定とのこと。
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請願採択を受けた、本市の対応についてでありますが、本年度は路上喫煙等敷地周辺での喫煙マナーやモラル向上の取り組みとして、広報こおりやま4月号で、改めて市民の皆様に、周知啓発を行い、5月には、施設利用者に対して、その目的が十分にご理解いただけるよう、施設管理者の研修会を実施した所であります。また、世界禁煙デーに合わせて、ショッピングセンターでチラシを配布した他、病院や郡山駅にポスターを掲示していただいた所であります。
今後につきましては、これまでの敷地内禁煙に加え、敷地外での喫煙であっても、マナーとモラルの遵守をお願いする新たなポスターを各公共施設に掲示すると共に、市の施設を利用するイベントについては、施設所管部局から、主催者へ、丁寧な説明を、行って参ります。
またコンベンションや観光で本市を訪れる方々に対しましては、公益財団法人郡山コンベンションビューロー一般社団法人郡山市観光協会にご協力をいただくなど一層の周知啓発に努めて参る考えであります。
以上答弁と致します。

注:

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答弁 by アベ保健所長(1:04:48-)

次に2点目「タバコは薬物」発言について保健所長から答弁。
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市長の発言についてでありますが、医学の分野においては、生体へ、薬理作用を及ぼす化学物質を、薬物と称しております。
平成28年8月に公表された、厚生労働省の「喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書」によりますと、現在の、ア゛ッ(※咳)、タバコ製品は、ニコチンによる、喫煙者を長期的に使用継続させる、依存性と、人の健康に悪影響を与える、有害性を有する。タバコの煙には、ニコチン、タール、一酸化炭素など、約5,300種類の粒子成分、ガス成分が含まれ、これらの成分には、発癌性があるとされる物質も約70種類存在し、この発癌性物質は、肺から血液を通じて、全身の臓器に運ばれ、DNAの損傷を通じて、癌の原因となる、また、タバコ煙への曝露は、動脈硬化血栓形成傾向への促進等を通じて、虚血性心疾患や脳卒中などの循環器疾患に繋がる、と報告されております。
このような薬理作用があることから、冒頭の医学的な考え方に従って、薬物との発言をしたものと、理解しております。
以上答弁と致します。

注:

「第2章 たばこの健康影響」の「第 2 節 たばこ煙の成分と生体影響のメカニズム」から答弁に引用された。リンク先の「概要」と「本文」、どちらでも確認出来る。
以下は「本文」より該当部分のスクショである。答弁に引用また利用された部分を赤線で示す。
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厚生労働省が本報告書でいうようにニコチンは依存性を有し、有害性を有するのだから、医学的に見て「タバコは薬物」なのは当然の帰結と言える。
タバコの有害性はまだまだ他にもあり、むしろ世間一般常識的に「毒物」と断罪されないだけよっぽど穏当な表現だ。

不規則発言

保健所長の答弁を終えた所で不規則発言(ヤジ)があった。恐らく2人からである。傍聴人であろうか。よく聞きとれない。『みよし』なる名の議員は市議会にはいない五十音順議員名簿/郡山市

A「せといくゆうちょう、薬物なんないですよ」
B「みよし黙ってろ」
A「ごんちょうやくもん」

再質問((1:06:44-)

佐藤議員からの再質問。「タバコは薬物」発言について、市長からの答弁を求める。
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えーあのー、市長から答弁(笑)いただきたかったんですけど、まーあのー、その、事実なのかってことなんですけど、あのー市長の、市民の健康を守りたいっていう気持ちは分かるんですけども、あのー、郡山市はタバコを生産農家もいますよね。
でタバコ生産農家はそれで生計を立ててますよね。
でそれをあたかも覚醒剤と同じような薬物っていうと、市民のみなさんそういう判断する場合はありますよね。
これは中核市のトップリーダーとして、あのー、発言としてはいかがなものかと思いますが、えー謝罪等の説明責任を果たすべきだと思いますが、えー見解をお伺い致します。

答弁 by 品川市長(1:07:26-)

遂に品川市長が登場。
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お答えを申し上げます。
えー当日はですね、えー医師と、面談中でしかもこの禁煙についての、をー学会を開かれる、ということでございましたので、えー今アベ所長から申し上げた通り、まあ医者が相手でございますから、医学的所見に基づいて、このような発言をしたものでございます。
以上答弁と致します。

『医学的所見に基づいて、このような発言をした』との市長の認識。新聞報道にある通りだ。

不規則発言

すぐもいえすか

再々質問(1:08:01-)

佐藤議員からの再々質問。再質問では『お伺い致します』だったのが、『伺いします』とぞんざいな言い方に。

あのー今のまあ市長の答弁でしたが、でも新聞報道見る市民って、えっタバコって薬物?覚醒剤と同じ扱いなのって思う人もいるじゃないですか。
だから私はその、ちゅ、あの郡山市のトップ(笑)リーダーとして、そういった発言はすべきではないんではないかと思うんですが、えー見解を再度伺いします。

答弁 by 品川市長(1:08:29-)

品川市長から再度の答弁。

先程申し上げましたように、医師との対話の中での発言でございましたが、えーこれから、まあ、TPOよろしくですね、どなたと話するのかと、いうことを念頭に、十分、えー言葉を(※不規則発言「お詫びお詫び」)選んで参ります。
以上答弁と致します。

市長の答弁は先程と変わらない内容で、『どなたと話するのか』を『念頭に』置くとのことであるから、医者相手であれば、やはり「タバコは薬物」との表現は問題ない、と考えているものと捉えてよさそうだ。
佐藤議員の一般質問はこれで終了。

ところでアメリカでは今、なんとタバコ産業自身がニコチンを薬物(Drug)と明言するテレビCMを放映している。裁判所に命令されて、タバコの害について広告せざるを得ないのだ。何種類かあるCMのうち、ニコチンの依存性の高さを知らせるCMの中でだ。テレビCMなのだから、当然医者だけでなく、広く一般人の目にも触れさせることが目的だ。この動画だ:
www.youtube.com
日本語訳すると次のようになる:

  • 連邦裁判所はタバコ会社4社(フィリップモリス、ロリラード、レイノルズ、アルトリア)に喫煙とニコチンの中毒性について声明するよう命じました。
  • 喫煙は強い中毒性を持つ。ニコチンはタバコに含まれる中毒性薬物である
  • タバコ会社は中毒性を創り持続させるため、意図的に十分なニコチンを含むタバコを設計した。
  • 止めるのは簡単ではない。
  • 喫煙すると、ニコチンは実際に脳を変容させる。だから止めるのが大変難しい。

このテレビ広告に至る経緯はここに詳しい: タバコ会社が自ら「健康への害」を大々的にキャンペーン(石田雅彦) - 個人 - Yahoo!ニュース


川前 光徳議員の関連質問

質問は2つあり、2つめが「タバコは薬物」発言について。
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質問(0:56-)

もうひとつがまあ、今のタバコ問題についてなんですけども、えっとま、合法的にえー法律的にですね認められた、あー、タバコを、ま、えー、生産農家さんを、はじめ、えー生産されている方、そしてまあ商売として扱って販売されている方、まあ嗜好品としてえー吸っている方、まあ楽しまれている方あー、いらっしゃると思うんですけど、その方に対してこんな侮辱はないと思うんですよ。
是非この方々へえー一言お詫びをいただければと思いますけど、いかがでしょうか。
あの、確認したいんですけどタバコは嗜好品ですよね。それも合わせてお聞き致します。
一回目の質問を終わります。

答弁 by 品川市長(3:19-)

申し上げます。
再度の答弁ともなりますが、先程申し上げましたように、医者との対話の中での医学的所見に従った発言を致しました。
えー今後ともですね、どなたと話をするのかということを前提にですね、えーお話をさせていただきたいと存じております。
以上答弁と致します。

医者との対話の中での医学的所見に従った発言』、これに尽きますね。答弁は変わりません。『タバコは嗜好品』には回答せず。

再質問(3:53-)

しつこく再度質問。
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あとそのタバコの件なんですけど、あの、その薬物、を、吸っている方も作っている方も、販売している方も、市民なんですよ。
その郡山市民に対して、あなたが、あー、薬物を、お(笑)薬物と、侮辱した。
郡山市民に対して何か一言ありませんか?

薬物を吸っている方も作っている方も販売している方も市民なんですよ。』となんと川前議員までもがタバコは「薬物」と認めだす始末です。よく分かってるじゃないですか(笑)。だったらわざわざ議会で質問する必要ありませんね。

答弁 by 品川市長(4:25-)

えーお答え申し上げます。
先程もえーアベ所長(※保健所長のこと)からの話にございましたように、医学の分野においては、薬物と称しておるということでございますので、そのことをご理解いただきたいと存じております。
以上答弁と致します。

答弁は変わりません。一貫してます。

以上で議会の質問、答弁は終わりです。


FCTC(タバコ規制枠組条約)について

佐藤・川前両議員はFCTC(タバコ規制枠組条約) たばこ規制枠組条約 を知っているのでしょうか?

その第十七条(経済的に実行可能な代替の活動に対する支援の提供)には「締約国は、相互に並びに権限のある国際的及び地域的な政府間機関と協力して、適当な場合には、たばこの労働者及び耕作者並びに場合に応じ個々の販売業者のために経済的に実行可能な代替の活動を促進する。」とあります。

市長のように市民の健康を考えるのであれば、タバコ栽培からの転作、タバコ販売業者の転業を促すべきでしょうね。