※2020年4月に改正健康増進法が全面施行された。本稿は施行前の古い記事である。
茨木市 都市整備部 北部整備推進課が実施する安威川ダムカレースタンプラリーが特典を得ようとすると受動喫煙不可避な内容となっている。
安威川ダムカレースタンプラリー
安威川ダムカレーとは安威川上流に建設中の安威川ダムを盛り上げる企画である。現在8店舗が安威川ダムカレーを提供している。各店舗独自のメニューを用意し、またそれに応じたダムカレーカードがメニューに付属する。
安威川ダムカレースタンプラリーとはこれら8店舗を対象にしたスタンプラリーで5店舗以上回ることにより特典の『安威川ダムカレーカード 限定ver.』を入手しよう、という内容だ。
www.city.ibaraki.osaka.jp
広報いばらき平成31年3月号の裏表紙にこの安威川ダムカレースタンプラリーのチラシが掲載されていた。広く市民への参加を呼び掛ける企画であることが分かる。このチラシがスタンプ用紙を兼ねる:
受動喫煙4店舗
特典を得るには受動喫煙が避けられない、とは8店舗のうち4店舗が店内での喫煙を認めているためだ。次の4店舗だ:
- ② 中国料理雁飯店・・・加熱式タバコ(アイコス、グロー・プルームテック)の使用可。呼出煙による受動喫煙が生じる。
- ③ Mariana CAFE・・・空間分煙。禁煙席エリアへのタバコ煙の流入があるとのこと。
- ④ カフェレカ・・・時間帯分煙(13時以降喫煙可)。例え禁煙時間帯であっても三次喫煙(残留タバコ物質への曝露)による受動喫煙が生じる。
- ⑤ 招福堂・・・終日喫煙可。
加熱式タバコによる受動喫煙また残留タバコ物質による三次喫煙については次のサイトが参考になる:
sugu-kinen.jp
www.artemis.tokyo
チラシ上に喫煙情報をまとめると次のようになる:
市への要望と返答
特典を得るには最低1店舗は受動喫煙を強いられなければならない。これでは子ども、未成年をはじめとする非喫煙者は『安威川ダムカレーカード 限定ver.』を獲得出来ない。そこで茨木市 都市整備部 北部整備推進課に企画の変更等2点求めた:
- 同一店舗でのスタンプの重複を認める。
- 店舗内での受動喫煙の有無及び前項の変更を公表する。
共に拒絶された。回答は次の通りだ:
「(1)同一店舗のスタンプの重複を許し受動喫煙のない店だけで5つ集めてよいことにする。」という点についてですが、「安威川ダムカレーカード限定ver.」を差し上げる対象については5店舗以上のままとします。当企画はあくまで建設が進められている「安威川ダム」の周知の方法のひとつであり、可能な範囲で楽しんでいただけると幸いです。
「(2)各店舗内での受動喫煙の有無及び(1)の変更をウェブサイトにて公表する。」という点についてですが、(1)は変更をしないのでウェブサイトには掲載いたしません。また、現時点では健康増進法における飲食店の全面禁煙についてはまだ施行されておらず、不確かな情報を掲載することができませんので受動喫煙の有無についても掲載いたしません。今後、よりみなさまに参加しやすくなるよう検討を重ねていきたいと思います。
要するに市民が受動喫煙に遭おうが関知しない、という姿勢だ。当企画を広く市民に広報しながら残念な対応だ。市民の健康に関心がないのだろう。
なお回答に『不確かな情報を掲載することができません』とあるが、不確かな情報とは何を指すのか不明だ。改正健康増進法は既に1月24日に一部施行され、第二十五条の四
三 受動喫煙 人が他人の喫煙によりたばこから発生した煙にさらされることをいう。
とはっきり定義されている:
elaws.e-gov.go.jp
施行済の条文に即して受動喫煙の有無は記載出来るはずだ。
茨木市 都市整備部 北部整備推進課の連絡先はこちら:
www.city.ibaraki.osaka.jp