京都市内における路上喫煙について市への意見件数が急増中

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タイのタバコパッケージ

京都市内の路上は路上喫煙禁止条例により全域が禁煙である。とはいえ十分に守られてはいない。この条例を所管するくらし安全推進課への市民等からの意見件数がここ1,2年急増している。平成29年度は181件であったものが、平成30年度は324件と8割増となっている。これは大阪市での件数よりも多い。電話だけでなくメールフォームでも意見送信は可能なので気軽に問い合わせるのがよいと思う。

京都市路上喫煙禁止条例

平成19年度施行。現在、過料徴収区域が3区域ある他、市内全域が路上喫煙禁止:

市内全域で屋外の公共の場所では,路上喫煙を禁止しています。

出典:
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市民等からの意見件数の推移について

情報公開請求で入手したのが次の表:

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市民等からの意見件数の推移について
平成29、30年度の2ヶ年度について、意見件数を窓口別に集計している。これより以前のデータはない。担当者からは「健康増進法の改正に伴い、受動喫煙への意識が高まり意見件数が増加していることを受け集計した」と説明を受けた。意見内容についての分析はないが、「体感的に過料徴収区域外についての意見が多い」とのこと。

「市長への手紙・コールセンター」経由が88件→177件とほぼ2倍に増え、「電話」による意見も82件→141件と7割増とそれぞれ急激な伸びを記録している。筆者も平成30年度については数えると33件程意見していた。全件数のほぼ1割に当たる^^;

※平成31(令和元)年度は、全部で241件であった。

意見への対応について

おおむね身元がはっきりしている場合には、該当喫煙者へ条例を周知もしくはその所属団体や雇用者また関係者などに条例を周知するよう依頼してくれる。なので、路上喫煙を認めた場合は、日時、場所、属性などを記録するとよい。スマホで写真を撮れば後で確認するのにだいたい足りる。

筆者が意見することが多いのは次の喫煙者の場合(括弧内は市が周知依頼してくれる先):

  • タクシー運転手(タクシー協会へ)
  • 工事関係者(発注者へ)
  • 鴨川清掃作業員(京都府土木事務所へ)
  • イベント参加者(イベント主催者へ)

ただ件数の増加に伴い対応が追い付いてないようで、個別の事案として対応してもらえない場合がある。また個別に事業者へ周知依頼するのがよいのか、業界団体を通じて取組してもらった方が効果的なのか、ケースバイケースである、とも言っていた。役所の言うことなどハナから耳を傾ける気がない喫煙者も中にはいるとのこと。

体制を強化して欲しいものだ。そのためにもさらなる意見提出が必要と思う。条例を定着させるにはそうする他ないと思う。

窓口

表にあった京都市への意見窓口について紹介する。

市長の手紙

各区役所・支所などに置いてある「市長への手紙」の専用封筒かメールフォームにて市長宛に意見を送ることが出来る:
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意見・回答の中には公表されるものもある。路上喫煙防止については1件公表されている:
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いつでもコール

これが便利だ。電話回線(朝8時~夜9時)の他、メールフォームもある。メールフォームは返事もメールで(望めば)貰えるので時間の制約を受けない。返事はだいたい2週間後。
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くらし安全推進課へ電話

電話:075-222-3193
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大阪市との比較

大阪市にも京都市と同様の路上喫煙防止条例がある:
大阪市 | なくそう、迷惑たばこ。 | 路上喫煙の防止に関する条例

広聴件数の推移については条例が施行された平成19年度より集計されている:

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平成19年度~平成30年度(4月~1月)の受付件数の推移(大阪市)
施行以来100件前後で推移していたのが、ここ2,3年増加傾向にあり、平成30年度になって10ヶ月間で200件を超したことが分かる。しかし件数は京都市を下回る。人口は大阪市の方が多いのだがこの点不思議だ。

大阪市は意見内容を分析している:

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直近3年の項目別件数(大阪市)

出典:
大阪市路上喫煙対策委員会
第30回 平成31年3月19日(火曜日)開催 関係資料
配布資料1(PDF形式, 1.90MB)
www.city.osaka.lg.jp