神戸市保健所がコンビニ3社他に灰皿の撤去・移設を依頼(2019年10月)
神戸市保健福祉局保健所が2019年10月、ローソン、ファミリーマート、セブン-イレブンのコンビニ3社へ、屋外灰皿の撤去・移設を求める依頼文を出した。
兵庫県受動喫煙防止条例が改正され、同年7月1日より、「屋外であっても建物の出入口付近など人通りが多い場所については灰皿を設置しないなど、受動喫煙防止措置を講じなければならないこと」となったため。
市民等からの通報があった店舗へは現地確認もしたようだ。
依頼文が出させるより前に、改正条例の施行に合わせ撤去した店舗もあったようだ:
higashinada-journal.com
兵庫県受動喫煙防止条例第9条第6項
第1項の施設管理者は、建物等への出入り、自動車の乗降、待合いその他の人が相互に近接する利用が想定される当該対象施設内の場所については、受動喫煙防止区域以外の区域であっても、吸い殻入れ等を設置しないなど受動喫煙の防止等に関して必要な措置を講じなければならない。
出典: 兵庫県受動喫煙防止条例 https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf17/documents/020401.pdf
屋外であってもコンビニの出入口脇など人が互いに近付く場所には灰皿を置いてはいけない、という規定だ。
法令に基づく受動喫煙防止対策について(お願い)
令和元年10月7日起案「受動喫煙防止対策への対応に係る民間企業への依頼について(伺)」により、次の4社に依頼文が出された:
- ローソン
- ファミリーマート
- セブン-イレブン・ジャパン
- 高砂商行
株式会社ローソンあて
令和元年10月10日付け:問い合わせ先にメールアドレスも記載されていたが、トリミングした。
下線部に県条例が説明される:
県条例においては本年7月1日より、屋外であっても建物の出入口付近など人通りが多い場所については灰皿を設置しないなど、受動喫煙防止措置を講じなければならないこととなりました。
また、建物出入口や歩道からの距離について神戸市保健所の考えが示されている:
県条例では建物出入口や歩道からの距離要件は定められていませんが、神戸市保健所では、無風状態においてたばこの煙が届きにくいとされる「7m以上」としていただきますよう、施設管理者の方へお願いしています。
しかし、7mでは短か過ぎるように思う。実際は風の影響を受ける。風下25mでも受動喫煙は検出されうる:
出典: 受動喫煙防止等のたばこ対策の推進に関する研究の分担研究報告書「受動喫煙防止の法規制の強化に関する研究」全て表示|厚生労働科学研究成果データベース MHLW GRANTS SYSTEM
株式会社ファミリーマートあて
ローソンあてのものと同じ内容だが2日早く令和元年10月8日付け:
通報または現地確認により対応が必要な店舗(対応済み含む)
どうやら依頼文を送付するだけでなく、市民からの苦情の多い店舗に対しては現地確認もしたようだ:
上中下と3段に分かれるが、それぞれがコンビニ3社の店舗に対応するかは不明。
神戸市議会の議事録(令和元年第2回定例市会(9月議会) (第6日) 本文 2019-10-29)には次のようにあった:
74 : ◯市長(久元喜造君)
ラグビーワールドカップ開催に当たりましては,スタジアム敷地内の喫煙所を3カ所設置いたしまして,受動喫煙防止対策を講じましたほか,9月中旬には,スタジアム・三宮駅周辺のコンビニエンスストアやたばこ販売店等11カ所で灰皿の撤去を申し入れました。10月中旬,コンビニエンスストア3社の本部に,市民の苦情が多い直営及びフランチャイズ店の灰皿撤去や移設の協力を要請をいたしました。4月上旬には,JR三ノ宮駅北側の屋外喫煙所へは,県とともに設置者であるJR西日本へ撤去,移設など早急な受動喫煙対策も申し入れたところでございます。