2018年9月21日、富士市医師会は富士市長あてにこれら喫煙スペースの撤去を要望した。
10月29日の市長レクで、所管する道路維持課は年度末までに2ヶ所を撤去し、南口に1ヶ所のみを残す方針を説明した。
同日より荻田 丈仁(おぎた たけひと)市議会議員による撤去反対に向けた怒濤の巻き返しが始まる。荻田議員は、富士たばこ販売協同組合の理事。
11月7日、富士たばこ販売協同組合理事長が要望書を市長に提出。
紆余曲折の後、翌2019年2月15日に医師会と組合へ回答書が送付。
結局、喫煙所は再配置されたものの富士山口、南口それぞれに1ヶ所の合計2ヶ所が残ることとなった。
- JR新富士駅の喫煙所
- 新富士駅富士山口及び南口に設置されている喫煙スペースの撤去について(要望)
- 新富士駅駅前広場設置の喫煙スペース撤去要望についての対応記録
- 新富士駅駅前広場に設置の喫煙スペース撤去要望への対応について
- 「新富士駅喫煙所撤去要請報道」についての要望書
- 医師会と組合への回答書
- 再配置された喫煙所
- 荻田 丈仁(おぎた たけひと)議員
JR新富士駅の喫煙所
富士山口(北口)に1ヶ所、南口に2ヶ所の合計3つの喫煙所があった。
いずれも野晒しの灰皿が置かれているだけで、周囲に受動喫煙を生じさせていた。
灰皿はJTからの寄付品。寄付にあたり覚書が市との間で締結されている。継続設置期間が定められており、市が自由に撤去するわけにはいかない。
新富士駅富士山口及び南口に設置されている喫煙スペースの撤去について(要望)
2018年9月21日、富士市医師会会長及び胸部疾患研究会会長の連名で要望書「新富士駅富士山口及び南口に設置されている喫煙スペースの撤去について」が小長井 義正(こながい よしまさ)富士市長に提出された。
報道:
fuji-news.net
要望書:

新富士駅駅前広場設置の喫煙スペース撤去要望についての対応記録
要望書が提出された2018年(平成30年)9月21日より、所管する道路維持課において対応記録が作成された。経過を詳しく知ることができる。
注目すべきは、2ページめの平成30年10月29日。
この日、市長と副市長へ方針説明が行われた。南口の1ヶ所を残し、他2ヶ所を年度末までに撤去するという内容(説明資料を後掲)。
しかし、その日のうちに荻田議員から電話がかかってきた。富士たばこ販売協同組合理事長との面会を求められた。荻田議員は組合の理事でもある。ここからタバコ産業側の巻き返しが見てとれる。
11月7日に富士たばこ販売協同組合理事長より要望書が市長に提出された。
2019年1月8日には、新富士駅南北1ヶ所ずつ再配置する方針が固まった。
2月15日、医師会と組合へ回答書が送付された。








新富士駅駅前広場に設置の喫煙スペース撤去要望への対応について
平成30年10月29日付けの市長と副市長への方針説明の文書。

「7. 今回の要望に対する回答方針」には、南口1ヶ所を残すが、他の2ヶ所は撤去、そして今後完全撤去を目指す、とされていた。
「新富士駅喫煙所撤去要請報道」についての要望書
2018年11月7日付けで富士たばこ販売協同組合理事長より富士市長あてに要望書が提出された。
たばこ税収入を強調するなどの内容。
しかし医師会の要望書でも触れられていたとおり、損失の方が上回ることが知られている:
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医師会と組合への回答書
調べていない。内容に違いがあるか、に興味はある。
再配置された喫煙所
それぞれ再配置され、パーティションで囲まれた。
パーティションがJTによる寄付かは調べていない。寄付であれば先に示したような覚書を締結していることと思われる。
その場合、継続設置期間が定められているため、撤去が難しくなる。また撤去にあたり事前に協議が必要とされるため、今回あったようにタバコ産業側の介入を許す余地を残すこととなる。
荻田 丈仁(おぎた たけひと)議員
富士市議会議員(2019年選挙で4期目当選)。富士たばこ販売協同組合の理事。元喫煙者(1986年に卒煙)。
市議会において「たばこ」や「喫煙」また「禁煙」に関する発言は皆無:

ブログ記事に富士たばこ販売協同組合での活動が記されている:
受動喫煙防止のためにも分煙環境の整備を!! | 富士市議会議員 荻田たけひと
受動喫煙対策法案とアイコスについて | 富士市議会議員 荻田たけひと
病気と喫煙について | 富士市議会議員 荻田たけひと
選挙期間であっても様々な「つなぐ」 | 富士市議会議員 荻田たけひと
たばこ組合の社会貢献活動 | 富士市議会議員 荻田たけひと
たばこ業界でも気になっていた事。 | 富士市議会議員 荻田たけひと
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