衆議院選挙2021 タバコ族候補者の言動(京都府2区~4区)

2021年10月31日に第49回衆議院議員総選挙が投開票される。

タバコ業界の利益を代弁するタバコ族候補者の言動を見る。本稿では京都府2区~4区の自民党現職候補を扱う。

小選挙区ではいずれも落選。4区の田中英之候補が比例区で復活当選した。

3区の木村弥生候補と4区の田中英之候補が「自民党たばこ議員連盟」に加盟。4区の田中英之候補は「もくもく会」にも加盟(即ち喫煙者):
smokillers.hatenablog.com

2区の繁本護候補、4区の田中英之候補は、京都たばこ商業協同組合との関係が深い。2人とも令和2年1月24日に開催された組合の新春役員・総代・女性部幹事合同懇親会に出席、また組合機関誌「京煙だより」に挨拶文を寄稿。

4区の田中候補は過去にタバコ屋を経営。現在は組合顧問を務める。

目次:


滋賀編:
muen-desire.hateblo.jp

京都たばこ商業協同組合 令和2年 新春役員・総代・女性部幹事合同懇親会

令和2年1月24日開催。

京都市長の他、京都の自民党市会議員、府議会議員、国会議員(2区の繁本護候補、4区の田中英之候補を含む)ら多数が来賓として出席。

京都府知事代理として出席した松村健康福祉部長とは、現在の松村淳子宇治市長のこと。

京都市長の日程資料:

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京都たばこ商業協同組合 令和2年 新春役員・総代・女性部幹事合同懇親会について

4区の田中英之候補は2014年の懇親会に出席したことをブログで明らかにしてる:
ameblo.jp
数年前までタバコ屋を経営していたことが分かる。

令和3年 京煙だより 新年号

京都たばこ商業協同組合の機関誌。年2回発行。京都市長や府知事の他、国会議員や府内首長が寄稿。

4区の田中英之候補は顧問として新年のご挨拶を寄稿:

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新年のご挨拶(田中英之候補)

2区の繁本護候補も新年のご挨拶を寄稿:

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新年のご挨拶(繁本護候補)

第196回国会 厚生労働委員会 第28号(平成30年6月13日(水曜日))

2区の繁本護候補が平成30年6月13日の厚生労働委員会健康増進法の一部を改正する法律案(内閣提出第 47 号)について質疑を行った: 第196回国会 厚生労働委員会 第28号(平成30年6月13日(水曜日))

質疑では「京都での取組を紹介」し、その最後で「京都方式も参考」にするよう求めている:

○繁本委員 一番大事なことは、やはり、受動喫煙によって国民が健康を損なうということがないように、国民の健康を守ることが最優先でありますから、今回の法律改正によって加熱式たばこについても一定の規制をかけることについても私は賛成をいたしますけれども、とにもかくにも科学的根拠が足りません。しっかりと調査研究を進めていただくとともに、京都方式も参考にしながら、包括的に総合的に受動喫煙対策を政府には進めていただきたいと思います。

この京都方式とは、京都市京都府、京都受動喫煙防止憲章(対策)事業者連絡協議会の3者が官民連携で受動喫煙対策を進めようというもの。官民連携とは聞こえがよいが、受動喫煙対策を事業者の自主的な取組に委ねるもので、結局のところ受動喫煙防止条例の制定による規制強化を阻むもの。

事業者連絡協議会には、京都たばこ商業協同組合が加入し、アドバイザーにはJTがいる:

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第2回京都受動喫煙防止対策事業者連絡協議会 総会出席者

これでは京都の受動喫煙対策は一向に進展しない。世界標準は罰則付きの屋内完全禁煙である。

政治家とタバコ業界との強い繋りが、タバコ規制の進展を阻んでいる。