京都市動物園に職員用の喫煙所

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タイのタバコパッケージ
京都市動物園は敷地内禁煙であるが、これは利用者に限ったもので、職員用の喫煙所が存在する。場所は分からない。

健康管理医による職場巡視で、喫煙所に可燃物が置かれていたことが指摘されていた。

喫煙率の推移

減少傾向にある。令和元年から2年にかけて半数以上の職員が卒煙に取り組んだようだ。

年度 職員数(人) 喫煙者数(人) 喫煙率(%)
H29
53
8
15.1
H30
53
8
15.1
H31
56
8
14.3
R2
56
3
5.4


園内は全面禁煙

ウェブサイト内の「園内での注意事項」に、

園内は全面禁煙です。

とある。

出典:
www5.city.kyoto.jp

時期は平成23年5月31日から。

健康管理医による職場巡視結果及び改善報告書

令和1年8月5日、健康管理医による職場巡視において、喫煙所に可燃物(殺虫剤)が置かれていることが指摘された:

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健康管理医による職場巡視結果及び改善報告書(1/2)
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健康管理医による職場巡視結果及び改善報告書(2/2)

安全衛生委員会議事録

令和元年8月26日に実施された安全衛生委員会で、健康管理医からの指摘が報告された:

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安全衛生委員会議事録(1/2)
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安全衛生委員会議事録(2/2)

喫煙所(拡大):

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喫煙所

喫煙所の場所はよく分からない。動物に受動喫煙が生じない場所なのだろうか?

平成29年度 健康管理医の職場巡視

健康管理医の職場巡視に先立ち、人事課へ提出する資料に「受動喫煙防止対策実施状況(別紙3)」がある。

ここに喫煙率の他、取組状況や安全衛生委員会での審議状況などが記載される。

職員の喫煙所を廃止しようといった動きは何ら見られない。

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平成29年度 受動喫煙防止対策実施状況(別紙3)
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平成29年度 健康管理医の職場巡視結果報告書

平成28年度の職場巡視でも喫煙所へのスプレー缶設置が指摘されていたことが分かる。

平成30年度 健康管理医の職場巡視

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平成30年度 受動喫煙防止対策実施状況(別紙3)
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平成30年度 健康管理医の職場巡視結果報告書

平成31年度(令和元年度) 健康管理医の職場巡視

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平成31年度(令和元年度) 受動喫煙防止対策実施状況(別紙3)
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平成31年度(令和元年度) 健康管理医の職場巡視結果報告書

令和2年度 健康管理医の職場巡視

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令和2年度 受動喫煙防止対策実施状況(別紙3)
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令和2年度 健康管理医の職場巡視結果報告書



www.city.nara.lg.jp
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news.yahoo.co.jp
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富士市医師会による新富士駅の屋外喫煙所の撤去要望の顛末、荻田丈仁市議会議員による介入

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タイのタバコパッケージ
JR新富士駅には富士山口に1ヶ所、南口に2ヶ所の合計3つの喫煙所があり、周囲に受動喫煙を生じさせていた。いずれも灰皿はJTからの寄付品。

2018年9月21日、富士市医師会は富士市長あてにこれら喫煙スペースの撤去を要望した。

10月29日の市長レクで、所管する道路維持課は年度末までに2ヶ所を撤去し、南口に1ヶ所のみを残す方針を説明した。

同日より荻田 丈仁(おぎた たけひと)市議会議員による撤去反対に向けた怒濤の巻き返しが始まる。荻田議員は、富士たばこ販売協同組合の理事。

11月7日、富士たばこ販売協同組合理事長が要望書を市長に提出。

紆余曲折の後、翌2019年2月15日に医師会と組合へ回答書が送付。

結局、喫煙所は再配置されたものの富士山口、南口それぞれに1ヶ所の合計2ヶ所が残ることとなった。

JR新富士駅の喫煙所

富士山口(北口)に1ヶ所、南口に2ヶ所の合計3つの喫煙所があった。

いずれも野晒しの灰皿が置かれているだけで、周囲に受動喫煙を生じさせていた。

灰皿はJTからの寄付品。寄付にあたり覚書が市との間で締結されている。継続設置期間が定められており、市が自由に撤去するわけにはいかない。

富士山口(北口)

一般車駐車場の近くにあった(2017年3月):

平成25年3月6日付け覚書「新富士駅北口に設置する喫煙設備の取扱いについて」:

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平成25年3月6日付け覚書「新富士駅北口に設置する喫煙設備の取扱いについて」

南口

2ヶ所あった:

平成28年2月1日付け覚書「新富士駅南口周辺に設置する喫煙設備の取扱いについて」:

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平成28年2月1日付け覚書「新富士駅南口周辺に設置する喫煙設備の取扱いについて」

新富士駅富士山口及び南口に設置されている喫煙スペースの撤去について(要望)

2018年9月21日、富士市医師会会長及び胸部疾患研究会会長の連名で要望書「新富士駅富士山口及び南口に設置されている喫煙スペースの撤去について」が小長井 義正(こながい よしまさ)富士市長に提出された。

報道:
fuji-news.net

要望書:

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新富士駅富士山口及び南口に設置されている喫煙スペースの撤去について(要望)

新富士駅駅前広場設置の喫煙スペース撤去要望についての対応記録

要望書が提出された2018年(平成30年)9月21日より、所管する道路維持課において対応記録が作成された。経過を詳しく知ることができる。

注目すべきは、2ページめの平成30年10月29日

この日、市長と副市長へ方針説明が行われた。南口の1ヶ所を残し、他2ヶ所を年度末までに撤去するという内容(説明資料を後掲)。

しかし、その日のうちに荻田議員から電話がかかってきた。富士たばこ販売協同組合理事長との面会を求められた。荻田議員は組合の理事でもある。ここからタバコ産業側の巻き返しが見てとれる。

11月7日に富士たばこ販売協同組合理事長より要望書が市長に提出された。

2019年1月8日には、新富士駅南北1ヶ所ずつ再配置する方針が固まった。

2月15日、医師会と組合へ回答書が送付された。

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新富士駅駅前広場設置の喫煙スペース撤去要望についての対応記録

新富士駅駅前広場に設置の喫煙スペース撤去要望への対応について

平成30年10月29日付けの市長と副市長への方針説明の文書。

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新富士駅駅前広場に設置の喫煙スペース撤去要望への対応について

「7. 今回の要望に対する回答方針」には、南口1ヶ所を残すが、他の2ヶ所は撤去、そして今後完全撤去を目指す、とされていた。

新富士駅喫煙所撤去要請報道」についての要望書

2018年11月7日付けで富士たばこ販売協同組合理事長より富士市長あてに要望書が提出された。

たばこ税収入を強調するなどの内容。

しかし医師会の要望書でも触れられていたとおり、損失の方が上回ることが知られている:
news.yahoo.co.jp

医師会と組合への回答書

調べていない。内容に違いがあるか、に興味はある。

再配置された喫煙所

それぞれ再配置され、パーティションで囲まれた。

パーティションJTによる寄付かは調べていない。寄付であれば先に示したような覚書を締結していることと思われる。

その場合、継続設置期間が定められているため、撤去が難しくなる。また撤去にあたり事前に協議が必要とされるため、今回あったようにタバコ産業側の介入を許す余地を残すこととなる。

富士山口(北口)

パーティションで囲まれてはいるが、バス停に近過ぎる。

また出入口が2重クランクとなっておらず、厚生労働省が健発1109第6号で示した技術的留意事項を満たしていない。

これでは受動喫煙を防止できない:

参考: 屋外分煙施設の技術的留意事項の具体例について - 奈良市ホームページ

南口

パーティションで囲まれてはいるが、出入口付近に喫煙者がいる。

これでは外にタバコ煙が漏れてしまい、受動喫煙を防止できない:

荻田 丈仁(おぎた たけひと)議員

富士市議会議員(2019年選挙で4期目当選)。富士たばこ販売協同組合の理事。元喫煙者(1986年に卒煙)。

市議会において「たばこ」や「喫煙」また「禁煙」に関する発言は皆無:

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会議録の検索(発言者名=荻田丈仁、検索語=たばこ or 喫煙 or 禁煙)

出典: 富士市議会会議録検索システム 詳細検索


ブログ記事に富士たばこ販売協同組合での活動が記されている:
受動喫煙防止のためにも分煙環境の整備を!! | 富士市議会議員 荻田たけひと
受動喫煙対策法案とアイコスについて | 富士市議会議員 荻田たけひと
病気と喫煙について | 富士市議会議員 荻田たけひと
選挙期間であっても様々な「つなぐ」 | 富士市議会議員 荻田たけひと
たばこ組合の社会貢献活動 | 富士市議会議員 荻田たけひと
たばこ業界でも気になっていた事。 | 富士市議会議員 荻田たけひと



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奈良公園内、浮身堂の火災(2019年5月8日)に関する届出

2019年5月8日18時20分頃、名勝 奈良公園内の浮身堂でボヤがあった。報道ではタバコが原因と疑われた。奈良公園内は禁煙である。

奈良公園事務所は、5月28日、以下の文書を提出した:

再発防止策として、5月中を目途に時間を延長しての巡視、また「禁煙」の啓発用貼紙(日本語・英語)が掲示された。

浮身堂のボヤ

奈良テレビチャンネルの報道「名勝・奈良公園の一角 浮見堂でボヤ」:
www.youtube.com

NHKのニュース「浮見堂で火事 たばこの不始末か」:
web.archive.org


浮身堂の外側のヘリの部分が焦げていた(上から撮影):

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焦げた跡

恐らく欄干から池にタバコの灰を落とす際に、木材に引火したのであろう。

浮身堂内の柱には以前はなかった禁煙の掲示がなされていた:

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禁煙の掲示
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奈良公園内は禁煙」の掲示

同様の掲示は公園内の公衆トイレにも見られた:

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禁煙の掲示(春日野公衆トイレ)

この他、再発防止策として、巡視が強化(5月中を目途に午後7時まで時間を延長)された。


以下、奈良県に情報公開請求して開示された文書を示す。

浮身堂火災の対応について

火災の翌日5月9日に奈良公園事務所が作成した文書「浮身堂火災の対応について」:

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浮身堂火災の対応について

警察やその他関係部署とのやりとりが記載されている。

警察は「防犯カメラの設置」を要望した。

再発防止策として「禁煙」の貼紙や警備強化が示された。

浮身堂の火災に関する届出について

5月27日付け起案「浮身堂の火災に関する届出について」を示す。

文化財保護法第33条に定めるき損等届出書

文化庁長官あてき損等届出書:

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き損等届出書

記書きの9項目めに「原因は不明」とされているが、タバコだろう。
記書きの12項目めに再発防止策(巡視の強化、禁煙の掲示)が記されている。

文化財保護法第33条:

(滅失、き損等)
第三十三条 重要文化財の全部又は一部が滅失し、若しくはき損し、又はこれを亡失し、若しくは盗み取られたときは、所有者(管理責任者又は管理団体がある場合は、その者)は、文部科学省令の定める事項を記載した書面をもつて、その事実を知つた日から十日以内に文化庁長官に届け出なければならない。

事実を知った日が8日であり、届け出た日が28日なので、法に規定される10日以内には提出されていない。

文化財保護法: 文化財保護法 | e-Gov法令検索

消防法第32条に定める火災損害届

奈良市中央消防署あて損害届:

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損害届

損害額は5,000円と見積られている。

奈良県公有財産規則第27条に定める報告

総務部長あて公有財産の毀損について(報告):

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公有財産の毀損について(報告)

添付資料(図面、写真)

上の届出・報告に共通の添付資料を示す。

図面:

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図面

図面:

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図面

写真:

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写真