京都府立洛南病院(公立単科精神科病院)が敷地内全面禁煙を実施(2019年7月1日)
京都府立洛南病院(公立単科精神科病院)が改正健康増進法の一部施行に伴い、2019年7月1日より敷地内全面禁煙を実施した。
11ヶ所あった喫煙所は全て廃止され、タバコ自販機は撤去、売店でのタバコ販売も中止された。
敷地内の各所には全面禁煙を周知する大きな看板が設置された。近隣住宅にも周知文書が投函された。また、定期的に見回り及び清掃を実施している。
病院は、常設の安全衛生委員会、経営会議で議題に上げるだけでなく、対応策を検討するための「敷地内禁煙に係る対策会議」を設置し、準備を重ねた上で、敷地内全面禁煙を実施した。
- 敷地内全面禁煙実施後の様子
- 公開文書
- 平成30年度 第4回 京都府職員安全衛生委員会 洛南病院小委員会
- 平成30年度 第6回 京都府職員安全衛生委員会 洛南病院小委員会
- 平成30年度 第8回 京都府職員安全衛生委員会 洛南病院小委員会
- 平成30年度 第12回 京都府職員安全衛生委員会 洛南病院小委員会
- 平成31年度 第1回 京都府職員安全衛生委員会 洛南病院小委員会
- 敷地内禁煙に係る対策会議
- 平成31年度 第2回 京都府職員安全衛生委員会 洛南病院小委員会
- 令和元年度5月定例経営会議
- 令和元年度 第3回 京都府職員安全衛生委員会 洛南病院小委員会
- 敷地内禁煙に係る対策会議
敷地内全面禁煙実施後の様子
各所に大きな看板が設置され、敷地内全面禁煙の周知に力を入れていた。一方で、敷地内での違法な喫煙の痕跡も見られた。
喫煙所のあった場所は、臨時屋外診察室になっていた。横には大きな看板:
敷地の際、川沿いにも大きな看板:
建物内にも大きな看板:
隠れ喫煙の痕跡:
道路へのタバコの不法投棄:
公開文書
洛南病院に情報公開請求し公開された文書:
drive.google.com
全部で119枚ある。ページ数が振られているのは、実施機関によるもの(本来、実施機関は公文書を加工してはいけない)。55と78は同一。112と119は同一。
以下、時系列で要点を紹介する。
平成30年度 第6回 京都府職員安全衛生委員会 洛南病院小委員会
平成30年9月19日開催。
11月21日に安全衛生委員会で職場巡回を実施し、今後の受動喫煙防止対策に備え、敷地内の全ての喫煙場所を確認すると決定。
平成31年度 第1回 京都府職員安全衛生委員会 洛南病院小委員会
平成31年4月17日開催。
受動喫煙について意見交換がなされた。敷地内全面禁煙の方が良いとの意見が出された。
患者への周知やゴミ対策が課題とされた。
敷地内禁煙に係る対策会議
令和元年5月8日開催。
どうやらここで、敷地内全面禁煙が方向付けられたようだ。
5月10日付け職員向け通知:
次第(元号が「平成」のまま):
事前に用意された資料(元号が「平成」のまま):
敷地内禁煙にかかる課題が抽出され対応等について検討された:
これら抽出された課題は4月の管理職会議でも既に扱われていた:
平成31年度 第2回 京都府職員安全衛生委員会 洛南病院小委員会
令和元年5月15日開催。
小委員会としても全面禁煙化に同意。
吸い殻ポイ捨てや隠れ喫煙の対策の必要性について認識。
この時はニコチンパッチが処方できると考えていた(後に誤りと判明)。
「敷地内禁煙にかかる課題・対応等」には、対応対策が記入されていた:
令和元年度5月定例経営会議
令和元年5月15日開催。
敷地内禁煙について議論が交わされた。
OT(作業療法士)が敷地内全面禁煙の方向性を問題視するのに対し、副院長が喫煙の権利は他の人権と同列でないと反論。
※そもそも「喫煙の権利」などというものは存在しない: 「喫煙権」という主張は認められるのか?
最終的に院長が「敷地内全面禁煙ということで進めていく」とコメントし、敷地内全面禁煙が確定。
令和元年度 第3回 京都府職員安全衛生委員会 洛南病院小委員会
令和元年6月19日開催。
5月の経営会議で確定した敷地内全面禁煙について最終確認。
タバコ自販機の撤去、7月1日午前中に灰皿を撤去、患者の他にも周辺住宅にチラシを配ることとされた。
ニコチンパッチは薬局や生協で販売できないことが判明。
敷地内禁煙に係る対策会議
令和元年6月25日開催。
定期的な見回り及び清掃を実施することに。
「敷地内禁煙にかかる課題・対応等」は、対応対策がアップデートされていた:
www.city.nara.lg.jp
www.city.nara.lg.jp
news.yahoo.co.jp
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