木津地方合同庁舎の違法喫煙所が移設(2019年10月17日)

木津地方合同庁舎(京都府木津川市)は、ハローワーク木津、京都地方法務局木津出張所、木津区検察庁が入居する国の行政機関の庁舎であり、改正健康増進法においては第1種施設に分類され、原則敷地内禁煙の規制を受ける。

にもかかわらず駐車場側の出入口付近に喫煙場所が設置されていた。人が通常立ち寄る場所であり、特定屋外喫煙場所の要件を満たしていなかった。

京都府の山城南保健所が施設管理者に助言・指導した結果、より離れた場所に移設された。

違法喫煙場所

庁舎の駐車場側の出入口付近に喫煙場所があった(2019年10月頃):

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木津地方合同庁舎の喫煙場所(移設前)

特定屋外喫煙場所の要件

2019年7月1日に一部施行された改正健康増進法においては、国の行政機関の庁舎は第1種施設に分類され、原則敷地内禁煙が義務付けられた。

特定屋外喫煙場所を設置することも可能ではあるが、要件が主に次の3つ:

  1. 喫煙をすることができる場所が区画されていること。
  2. 喫煙をすることができる場所である旨を記載した標識を掲示すること。
  3. 第一種施設を利用する者が通常立ち入らない場所に設置すること。

木津地方合同庁舎の場合、1の標識と2の区画は満たしていた。

しかし写真から明らかな通り、出入口のすぐ近くであり、3番目の要件を満たしていなかった。

参考: 健発0222第1号 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000483545.pdf

京都府 山城南保健所の対応

京都府の健康対策課にこのことを指摘したところ、管轄する山城南保健所が現地訪問し、管理権原者に助言・指導を行ってくれた。

結果、庁舎の裏側に喫煙場所が移設された。

移設後の喫煙場所

庁舎の裏側(線路側)に移設された:

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移設後の喫煙場所(木津地方合同庁舎)
横を人が通り抜けないようにかコーンとバーで封鎖している。しかしこれを跨いで奥の屋外階段と手前の駐車場との間を移動する職員を見た。なお特定屋外喫煙場所の要件を満たしていない可能性がある。
いずれにせよ風が手前方向に吹けば駐車場で受動喫煙が生じてしまう。敷地内禁煙とすべきだ。
向かって左側を走るJR学研都市線から丸見え。


以前の喫煙場所は灰皿が撤去され、区画の白線が消されていた:

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撤去された喫煙場所


壁には新たな喫煙場所が図示されていた:

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喫煙場所移設の掲示

特定施設の管理権原者等に対する指導・助言等 実施報告書

保健所は実施報告書を作成し、健康対策課に送付していた。助言・指導内容が確認出来る。

報告書:

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特定施設の管理権原者等に対する指導・助言等 実施報告書

移設前後の写真も添付されていた:

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報告書の添付写真

※東西、南北をそれぞれ逆に取り違えている。