京都市北区役所の特定屋外喫煙場所による周辺住民への受動喫煙被害→移設(2020.5.25)
京都市北区役所は2019年7月1日の健康増進法の一部施行に伴い、それまで西庁舎裏にあった屋外喫煙場所を「特定屋外喫煙場所」として、安全衛生委員会での審議を経ることなく存続させた。
2020年3月、周辺の住民から受動喫煙の苦情があった。タバコの煙が流れてくるため、窓が開けられないとのこと。配慮に欠ける。
2020年5月7日の安全衛生委員会での審議を経て、5月25日より地下ドライエリアへと移設された。職員のみ利用可。令和2年度の職員の喫煙率は7.2%。
2020年8月7日に実施された健康管理医の職場巡視で、特定屋外喫煙場所の要件である「区画」に不備があったと指摘された。
西庁舎裏の喫煙場所
京都市北区役所には従前、西庁舎裏に喫煙場所が設置されていた。
2019年7月1日の健康増進法一部施行に伴い、この喫煙場所を「特定屋外喫煙場所」として存続させた。
この存続について、安全衛生委員会で審議されることはなかった。
筆者が改正法の一部施行後に受動喫煙対策の検討内容・経緯が分かる文書を情報公開請求したところ、不存在による非公開決定がなされた。
公文書を保有していない理由は、
とされた。
特定屋外喫煙場所の要件
特定屋外喫煙場所の要件の1つに、
施設を利用する者が通常立ち入らない場所
とある。これに関して、改正健康増進法の施行に関するQ&A では、さらに
周囲の施設に隣接するような場所に設置することがないようにするといった配慮をお願いします。
とされている:
令和2年度第1回北区役所安全衛生委員会
令和2年3月に周辺住民からの苦情があった。タバコの煙が流れてくるため、窓が開けられないとのこと。つまり、健康増進法に適合しているとはいえなかった。
これを受け、令和3年5月7日に開催された令和2年度第1回北区役所安全衛生委員会で「喫煙所対策について」が審議された。
その結果、喫煙場所を地下機械室前ドライエリアに移動させることとなった:
喫煙所の移設について(お知らせ)
令和2年5月21日付けのお知らせ:
利用者は職員に限るとのこと。
産業医による職場巡視に係る文書
毎年実施される産業医による職場巡視では、受動喫煙対策も点検項目に入っている。
巡視に先立ち「受動喫煙防止対策実施状況」が提出され、巡視結果は報告書にまとめられる。
これらの文書からは、周辺住民への配慮といった観点を見出すことができない。
職員の喫煙率は減少傾向にある:
年度 | 職員数(人) | 喫煙者数(人) | 喫煙率(%) |
---|---|---|---|
H29 | 210 |
29 |
13.8 |
H30 | 22 |
10.1 |
|
H31 | 215 |
19 |
8.8 |
R2 | 181 |
13 |
7.2 |
平成29年度
平成30年度
平成31年度(令和元年度)
令和2年度
安全衛生委員会で協議し、令和2年5月25日に庁舎地下へ移転した旨、記載されている:
職場巡視では「テープで明確に区画すること」と、特定屋外喫煙場所の要件を満たしていなかったことが指摘された(2ページめ):
参考(健発0222第1号より抜粋):
www.city.nara.lg.jp
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news.yahoo.co.jp
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